Celieu 創設者、中澤浩司氏へのインタビュー
中澤氏は、2022 年に日本のブランド Celieu を創設。
Celieu は時計ケースやポーチを専門とし、腕時計を身につける楽しさを向上させるために、細部にまでこだわった職人技と機能的なデザインを融合させています。このインタビューでは、中澤氏がこれまで歩んできた道のり、時計愛好家コミュニティに対するビジョン、そしてメゾン ジャン ルソーとのコラボレーションの背景について語ります。
中澤さんの経歴や時計との関わりについて教えてください。
【経歴】
1979年京都生まれ。
芸術高校で美術やデザインを、インテリア、建築を大学で学ぶ。
卒業後、出版社やWEB制作会社でWEBディレクションに携わる。
その後独立し2022年時計ケースブランド “CELIEU”創設し現在に至る。
時計との関りは、MAURICE LACROIX AIKON AUTOMATICの購入を機にSNSで同ブランド並びに腕時計の良さを伝えたいと活動を本格的にスタート。MAURICE LACROIX(以下MLとする) マネージング ダイレクター Stephane Waser氏より活動を認められ世界初公認MAURICE LACROIX WATCH CLUB JAPAN(現MAURICE LACROIX CLUB JAPAN)を創設。一般ユーザーとして初のコラボレーションモデル日本限定「AIKON AUTOMATIC CLUB JAPAN EDITION」の発表などが「New York Time 」や「 クーリエ・ジャポン」の目に留まり掲載記事が組まれる。2023年にはJean Rousseau × CELIEU ダブルネームの時計ケースコレクションを発表。
時計愛好家クラブとその進化についてのビジョンは何でしょうか?
ML CLUB JAPANは文字の通りML 愛好家の為のWATCH CLUBで、日本をはじめ、タイ、シンガポール、マレーシア、香港にもクラブが設立。世界中のML 愛好家同士が国境を越えて繋がりあえるクラブになることを望んでいます。2023年末に立ち上げた”ALL WATCH CLUB”は、すべての腕時計愛好家たちが気軽に集える場所を提供し、好きと好きを共感・共有しあえるコミュニティを目的に創設。
フランスの名言で “素敵な靴は、素敵な場所へ連れて行ってくれる”という言葉があります。私は、腕時計も同じで、素敵な人達と出会わせてくれ、心から共感しあえるツールだと感じています。今後皆が楽しめるよう「ALL WATCH CLUB」でもブランドやリテーラーと共同でイベントなどを企画しています。
自社の時計レザーグッズブランドを立ち上げた理由は何ですか?
SNSが流行る昨今、腕時計愛好家たちもInstagramやXで腕時計の写真をUPしていますが、多くのユーザーが愛用時計に傷がつくのを恐れ、ハンカチやナフキンを敷いて撮影していたのを目撃したのが最初のきっかけです。美しさが半減されていたことを残念に思い、また、自身でも気軽に持ち運べる小さな時計ケースで気に入ったデザインが中々なかったこともあり、ならば自身で開発しようとしたのがきっかけです。
Jean Rousseauとコラボレーションしたデザインは、CELIEU設立当初からのデザインで、単に腕時計を収納するだけでなく、傷をつけないようにフラップがトレイになるようデザインされたウォッチポーチです。それはフォールディングスクラプ仕様の腕時計や折りたたむことのできないブレスレットもそのまま収納できるウォッチポーチが存在しなかったこと、腕時計を傷つけないようトレイとしても使用でき、SNSにも映えるデザインとしてオリジナルデザインを描きおろしたことが、ブランドCELIEUの立ち上げのきっかけになりました。
ジャン・ルソーとのコラボレーションはどのようにして始まったのですか? ※
>両社が腕時計をより華やかにするための脇役だと思う一方、腕時計をより素敵に美しく見せること、腕時計をユーザーと日々繋げる重要なツールだと考えています。見方を変えれば主役にもなることもできますが、腕時計があってこそのブランドです。
”ML WATCH CLUB”の活動を通じて、ジャン・ルソー ジャパンのアレクサンドル氏と出会うチャンスが訪れました。そこで自身のウォッチクラブの想いやCELIEUの活動を伝え、そのパッションや方向性が同じだと共感できました。その後、いつかコラボレーションをしたいという話となり、私はすぐに本国フランスに見てもらうためフランス語でプレゼン資料を作りました。
その後、時間をかけてアイディアを形にし、今こうして腕時計愛好家ユーザーにジャン・ルソーを知ってもらい、新たにウォッチライフスタイルを広げることに繋がりました。