ジャン・ルソーにとってのブルー
マガジン
11.29.18

ジャン・ルソーにとってのブルー

By Jacques Bordier

ブルーという色には特別な意味があり、忍耐、自我、知恵を象徴する色と言われています。古代から中世の半ばまでは人々の人気は低かったようですが、その後、時代を経て最終的には西洋人の好きな色として定着していきました。

フランスで、ブルーは重要な役割を果たしています。大聖堂のステンドグラスで賞賛されたシャルトル・ブルーから、国家警備員が誇らしげに着用していたロイヤルブルーまで、ブルーは何世紀にも渡り私たちの歴史に寄り添ってきた色です。画家のオーギュスト・ルノアールにとって、ブルーは彼の芸術的な創作活動の原点でさえありました。「ある朝、黒が足りなかったので、代わりに青を使用しました。そこで印象派が生まれたのです。」と語っています。

フランスでブルーの人気が高いということはジャン・ルソーにとっても重要な事といえます。

それはブルーがブランドのアイデンティティを表わす色であるからです。

一方、ブルーは時計製造業界においても重要な色です。最も美しい時計の針は青針(ブルースティール)で作られており私たちの世界観に合致します。もう一方ではブルーはジャン・ルソーに欠かせない存在の色です。

マニュファクチュール体制を確立した1997年当時、私たちは存在感のある、濃いブルーであるナイトブルーのような色を作り上げていました。長年にわたり存在感を残しつつも時代の変化と共に少しずつより明るい色へと生まれ変わり、躍動感のあるダイナミックな色へと変えていきました。今日、ジャン・ルソー ブルーといわれる「青」は、純粋でモダンな色であり、時代を越えて受け継がれる普遍性を備えています。

このジャン・ルソー ブルーという色は、間違いなく私たちのブランドの象徴的な色です。

全てのコレクションやプロダクトに使われています。私たちの時計ベルトやその他の革製品、各アトリエブティック、本社、生産現場…さらには製造部門の工作機械にも見ることができます。

ジャン・ルソー ブルーのオリジナルの青は、世界共通の色見本「パントーンコード286」と「289」で定義されていますが、その色調はジャン・ルソーのアトリエでも調整できるので、オーダーメイドの革小物を製作する際に、この色を選ぶことも可能です。特定した色を選ぶということはオーナーの好みにマッチした、理想に近い製品を作ることができるということです。

私個人は(CEOジャック・ボルディエ)、インディゴとクライン・ブルーがお気に入りです。爽やかな色だけでなく、大きなエネルギーを備えた色だと思います。今回のテーマである「ブルー」について語っている時、幼少期から私の人生と私のキャリアの道標でもあったブルーは私の人生と共に歩んできた色であることに気付きました。それは単なる偶然ではなくジャン・ルソーというブランドと共にこれまで生きてきた証でもあります。

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